• 2018/06/08

借地権の相続税評価【地代を支払っている場合・使用貸借の場合も解説】

「親が亡くなって土地を相続することになったが、その土地の上には自分名義の自宅が建っている。この場合、自分が相続する土地は借地にあたるのだろうか。だが特に地代を支払ってはいない。借地権の相続税評価の計算は色々複雑らしいが、どのような評価方法があるのだろうか。自分の場合はどれに当てはまるのか知りたい。」

そんな疑問に答えます。

 本文の内容

  • 借地権の種類で異なる相続税評価
  • 相当の地代を支払っているときの借地権の評価
  • 相当の地代を支払っていない場合の借地権の評価
  • 使用貸借があったときの土地の相続税評価

弊社は創業して11年目の不動産会社です。

今まで不動産に関することで多くのお客さまからご相談いただき、解決のサポートをしてきました。特に借地権の相続については問題が複雑で悩みを様々です。その中でもよく相談を受ける借地権の相続税評価についてこの記事で解説します。

最初に基本的な借地権の相続税評価について簡単にお伝えした後、地代を支払っている場合や、使用貸借している場合の相続税評価のことをお伝えします。

あなたの状況にあった相続税評価の方法がわかるはずです。

1.借地権の種類で異なる相続税評価

借地権は相続財産として課税対象になります。そして、借地権の評価の仕方は、その借地権がどのような権利かによって変わります。

1-1.普通借地権の評価

普通借地権は借地借家法の適用により、地主側の正当な事由が認められない限りは契約を更新し続けることができるものです。

そして借地権の相続税評価額は、借地権がなかったとしたときの土地の価格(更地価格)に借地権割合をかけることによって求められます。

借地権の相続税評価額 = 更地価格 × 借地権割合

借地権割合は路線価図を見ることで確認できます。ただ地域によっては路線価図に書かれていないこともありますが、そのときは評価倍率表を確認して計算します。

路線価図や評価倍率表はインターネット上でも見ることができるので、ご自身で計算するときは確認してみてください。
» 財産評価基準書|国税庁

1-2.定期借地権の評価

定期借地権は、更新のない借地権のことです。契約期間が満了となれば建物を取り壊して退去する必要があります。

このとき、地主への建物買取請求権も認められていません。

そのため、定期借地権の相続税評価額を計算するときには、契約の残存期間年数も考慮する必要があります。また、契約時に支払った権利金、保証金、定期借地権の設定期間・残存期間に応じた複利年金現価率なども相続税評価額に影響してきます。

普通借地権に比べて計算が複雑です。ですが、定期借地権の相続税評価額の計算方法は正確に理解している必要はありません。

国税庁で配布されている「定期借地権等の評価明細書」で記入が必要な項目を1つずつ埋めていくことで、計算できるようになっているからです。
» 参考:定期借地権等の評価明細書 平成20年分以降用

ただ用紙が準備されているとはいえ、記入する項目は18個もあります。そして正確に記入・計算する必要があるので専門家に相談することをおすすめします。

1-3.一時使用目的の借地権の評価

例えば亡くなった親が建設業を営んでいて、現場近くで工事のための資材置き場を借りていた場合などが当てはまります。

そして一時使用目的の借地権は、通常の借地権であれば存在する借地借家法の建物買取請求権や契約の更新が適用されません。このように一時使用目的の借地権は他の借地権に比べて非常に弱い権利といえて、普通借地権と同じ計算で評価するのは適切ではありません。

そのため「雑種地の賃借権」の評価方法と同じように評価することとなっています。契約内容や利用状況によって次の2つの評価方法のうちどちらかで計算します。

 (1)地上権に準ずる権利として評価することが相当と認められる賃借権

賃借権の登記や設定の対価として権利金の支払いがある場合などです。

相続税評価額 = 雑種他の自用地としての価額 × 法定地上権割合と借地権割合の低い割合のどちらか

 (2)(1)以外の賃借権

相続税評価額 = 雑種地の自用地としての価額 × 法定地上権割合 × 1/2

このように借地権の相続税評価額の計算は、借地権の種類によって異なります。1項目でも間違えると正しく相続税を計算できなくなるため、正確に各数字を求めることが大切です。

そのためわからないことは自分で判断せず、税務署や国税局電話センターなどで相談するようにしましょう。弊社でも相続税について無料で相談を承っておりますのでお気軽にお問い合わせください。

» 無料;お問い合わせはこちら

2.相当の地代を支払っているときの借地権の評価

通常、借地権を取得するときには、借地権の設定された土地についての権利金を支払います。しかし、中には権利金を支払わずに借地権を取得することもあります。

このときの借地権の評価は『相当の地代』を支払っているかどうかで計算が変わります。「相当の地代」とは更地価格の年6%程度の金額が基準です。

そして、もし権利金を支払わずに借地権を取得していたとしても、相当の地代を支払っていたときは借地権の評価はゼロ円になります。

そのため、相当の地代を支払っている場合の借地の相続税評価額もゼロ円です。

3.相当の地代を支払っていない場合の借地権の評価


また権利金を支払わずに借地権を取得して、地代も相当の地代に満たない金額だった場合は評価が複雑になります。相当の地代に満たない分の「利益」を土地の所有者から贈与によって取得したと取り扱われるためです。

このとき借地権の評価は、次のように計算します。

更地価格 × {借地権割合 × [1 – (実際に支払っている地代の年額 – 通常の地代の年額) / (相当の地代の年額 -通常の地代の年額)]}

4.使用貸借があったときの土地の相続税評価

最期に使用貸借があったときの土地の相続税評価の計算についてお伝えします。

4-1.使用賃借とは地代などを支払わずに貸し借りすること

使用貸借というのは、権利金も通常の地代も支払わずに土地の貸し借りを行うことです。親子間で使用貸借が行われていることが多いです。

たとえば、子どもが親の土地に建物を建てて、特に権利金や地代を支払っていないときは借地権ではなく使用貸借権となります。

4-2.使用貸借があった土地の相続税評価は更地として評価する

使用貸借権は、使用貸借権があった土地の相続税評価額は、そのまま更地を相続したものとして計算します。

使用貸借権は借地借家法の適用がなく、使用貸借は借主の死亡によって終了するものです。これは通常の借地権に比べて非常に弱い権利なので、使用貸借権の経済的価値はゼロ円とされています。

そのため、使用貸借があった土地の相続は、更地の相続と同じとみなされます。

土地の使用貸借は贈与税の対象ではないですが、相続したときにはその更地として評価されるため、相続税が高額になる場合があります。

親子間でも賃借契約をきちんと結び、権利金と地代もしくは相当の地代の支払いを行っていれば、底地の相続となって相続税評価額も減ります。

そうすれば相続税の節税にもつながるので、もし現在親名義の土地にご自身名義の家を建てている場合は、地代の支払いも検討したいところです。

このように贈与税・相続税対策は様々な場合が考えられます。弊社でも不動産に関する贈与税・相続税の相談を承っておりますのでお気軽にお問い合わせください。相談は無料です。

» 無料;お問い合わせはこちら

5.まとめ


借地権の相続税評価額は、種類によって異なります。

またその計算も二路線に面していると複雑になったり、奥行価格補正率や側方路線影響加算率なども合わせて考える必要があったりと不動産の専門家でなければ難しいことも事実です。

もし間違えた計算で相続税を申告した場合は、過少申告加算税が後々かかってきます。そのことを考えても、ご自身で計算するより専門家に相談・依頼する方が安心でしょう。

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フクマネ不動産 編集部

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