• 2017-6-25

賃貸マンションでタバコを吸うと退去費用が高くなるってホント?

マンションでタバコ

普通、部屋を退去する際は、入居時に支払った「敷金」から「退去費用」が差し引かれたお金が返還されます。

敷金返還額 = 敷金 - 退去費用

ここで注目すべきは、退去費用。

退去費用を抑えることができれば、それだけ返還される敷金が増えます。

逆に、退去費用が敷金を上回れば、追加でお金を請求されることもあります。

いずれにしても、少しでも安くしたい「退去費用」

この記事では、喫煙者の方に読んでもらいたい「タバコと退去費用」の話をまとめています。

賃貸マンションでのタバコに注意

冒頭で説明した通り、借りていた部屋を退去する際には、「退去費用」というものがかかります。

退去費用とは、”故意・過失”によって部屋の床や壁、設備を傷つけた際の補修費用です。

具体的には、

  • 借主の不注意によるフローリングの色落ち
  • 下地ボードの張替えが必要なクギ・ネジ穴
  • 手入れを怠った結果生じた水回りの水垢やカビ

などが該当します。

この”故意・過失”という部分が重要で、普通に生活する上で自然に生じた傷や汚れ(経年劣化・自然摩耗)に関しては、大家さん負担となり、借主の退去費用には含まれません。

では、タバコによる壁、天井、設備などの”ヤニ汚れ”や”臭い”に関しては、どうなのでしょうか?

これは、残念ながら「借りる側が故意に部屋を劣化させている」と見なされ、借主の負担となってしまいます。

国土交通省のガイドラインで借主負担とされている

先ほど、「タバコのヤニ汚れなどは、借主負担になる」と言いましたが、根拠は何でしょうか?

これは、国土交通省が公表している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(PDF)」に載っています。

このガイドラインには、「何が借主・貸主の負担になるか」がまとめられており、タバコに関しても記載があります。

▲「賃借人の負担となるもの」の項目に”タバコ等のヤニ・臭い(喫煙等によりクロス等が変色したり、臭いが付着している場合)”があります。

ガイドラインは、あくまでも指針で法的拘束力は持ちませんが、過去の判例に基づいて作成されているため、裁判に発展した場合は、ガイドラインに近い判決が出ることが多くなります。

そのため、基本的に、どの賃貸物件でもタバコによる汚れは、借主負担とされています。

タバコが原因の退去費用の平均額はいくら?

タバコが原因の退去費用は、

  • 部屋の広さ
  • 居住年数
  • タバコを吸う頻度

などによって変わってきます。

大阪では、一般的な壁紙の張替え費用は、1m²あたり1,000円ほど。

天井と壁の面積は、

  • 6帖 = 40m²
  • 8帖 = 50m²
  • 10帖 = 60m²

それぞれ計算してみると

  • 6帖 = 40m² × 1,000円 = 40,000円
  • 8帖 = 50m² × 1,000円 = 50,000円 
  • 10帖 = 60m² × 1,000円 = 60,000円

となります。

減価償却を考慮

ただし、ここから、経年劣化により価値が減った分を考慮する必要があります。(減価償却)

例えば、壁紙(クロス)の耐用年数は、「6年」とされており、6年以上経過している場合、価値は「1円」まで低下します。

出典:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改定版)

仮に、入居してから、”3年で退去した”とすると、壁紙(クロス)の価値は半分まで下がるので、

  • 6帖 = 40m² × 1,000円 × 1/2 = 20,000円
  • 8帖 = 50m² × 1,000円 × 1/2 = 25,000円
  • 10帖 = 60m² × 1,000円 × 1/2 = 30,000円

が退去費用となります。

つまり、一人暮らし(ワンルーム+3年間居住)の場合、退去費用は、20,000~30,000円程度となります。

ここで注意していただきたいのは、上記は、”壁紙”のみの修繕費用です。

壁紙だけでなく、

  • フローリングやドアなどの建具、エアコンなどがタバコで汚れてしまっている
  • 臭いが染み込み消臭作業が必要

などの場合は、10万円超の請求をされることもあるそうです。

壁紙(クロス)の張り替え時期について

壁紙(クロス)は、基本的には、入居者が入れ替わるたびに張り替えています。

しかし、物件によっては、そのまま次の入居者でも使われているケースがあります。(この辺は、マンション管理会社や大家さんの方針次第です。)

気になる方は、地元の物件に詳しい不動産屋に聞いてみましょう。

なぜ、修繕費用が高額になるのか

壁を少し傷つけてしまっただけなら、その箇所を修繕するだけで済みます。

しかし、タバコの場合は、煙が部屋の隅々まで蔓延し、部屋全体にダメージを及ぼします。

目に見えるダメージだけでなく、臭いも染み付いてしまうため、修繕費用も高額になってきます。

換気扇の下でもさほど変わらない?

タバコを吸う習慣のある方の中には、少しでも退去費用を抑えようと、換気扇の下でのみタバコを吸っている方もいらっしゃるかと思います。

しかし、毎回、換気扇の下でタバコを吸っていたとしても、臭い汚れの原因となる「タール」は煙と一緒に、他の部屋に流れていってしまうもの。

「換気扇の下で吸ってるから、大丈夫」と過信するのは禁物です。

また、換気扇のダクトから排出される”タバコの煙”が原因で、隣人とのトラブルに発展するケースもあるので注意しましょう。

退去費用を安くする方法

退去費用を安くしたいなら、「禁煙する」もしくは「部屋でタバコを吸わない」が一番。

賃貸マンション・アパートでタバコを吸っているなら、退去費用の負担は、ある程度受け入れる必要があります。

でも、「ほんの少しでも、退去費用も抑えたい」と思うのが心情。

その解決策として、自分でこまめに部屋の掃除をして、タバコによるヤニ汚れや臭いをできるだけ染み付かないようにするのが効果的。

“ヤニ取りクリーナー”など、便利な洗剤が市販されているので、是非、活用してみましょう。

タバコの煙は、「PM2.5」と同じ大きさなので、壁の微細な穴に入り込んだ汚れまでを完璧に落とすというのは厳しいですが、退去時の印象は変わってくるはずです。

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