• 2018/11/24

【税金】持ち家を貸している場合の確定申告

  • 親から家を相続した
  • 急に転勤することになった
  • 家族が増えて狭くなってしまった

など、さまざまな事情で持ち家が空き家になることがあります。

中には、持ち家を人に貸して家賃収入にする方も少なくないでしょう。

この記事では、持ち家を賃貸に出すときに注意すべき”確定申告”について解説します。

年間所得20万円を超えると確定申告が必要

先に結論を言うと、持ち家を貸すことで得られる所得金額(給与所得と退職金所得を除く)が年間20万円を超えると確定申告が必要になってきます。

所得金額は、

所得金額 = 収入 − 必要経費

と計算できます。

確定申告が必要な場合は、申告書の様式に沿って確定申告書を作成。(税務署で作成方法などを相談できます。)

所得があった年の”翌年2月16日から3月15日”に居住地を管轄する税務署に提出します。

なお、確定申告書を正しく作成するためには、何が「収入」「必要経費」に含まれるのか?しっかりと理解しなければなりません。

収入

持ち家を貸す場合は、次の項目が「収入」として計上されます。

項目 内容
家賃 入居者が賃貸住宅を借りる対価
駐車場賃料 入居者が駐車場を借りる対価
共益費、管理費 住宅の設備などを維持管理するための費用
礼金 入居者が家主に住宅を貸してもらう謝礼として支払う金銭
敷金・保証金(返還を要しないもの) 入居者から退去時の原状回復費用として事前に預かる準備金。入居者に返還をしない場合は収入となる
更新料 入居者が家主に住宅を継続して契約してもらう謝礼として支払う金銭
水道光熱費(入居者から受け取る場合) 電気、ガス、水道を使用するための費用。入居者から受け取る場合は収入となる

※地域によって呼び名が違います。上記の項目以外でも「収入」として扱われる可能性があります。

必要経費

持ち家を貸す場合は、次の項目が「必要経費」として計上されます。

項目 内容
固定資産税、都市計画税 土地や住宅の所有者にかかる税金
住宅ローンの利息 住宅をローンで購入した場合に発生する利息 ※住宅ローンの返済額のうち”元本”は必要経費にできない
管理費用 住宅の管理に必要な必要(不動産管理会社への委託料など)
広告費用 入居者を募集するために不動産の管理会社などに支払った広告料金
減価償却費 持ち家の資産で時間の経過とともに減少した費用
修繕費 屋根の補修、外壁の塗り替え、水回り(バス、トイレ、キッチン)の修理、畳の取り替えなど
損害保険料 火災保険料、地震保険料など
立ち退き料 賃貸借契約の継続中、入居者に持ち家を明け渡してもらうための費用
借地料 持ち家の敷地が借地権の場合の地代

※地域によって呼び名が違います。上記の項目以外でも「必要経費」として扱われる可能性があります。

必要経費として認められないもの

  • 住宅ローンの元本返済部分
  • 所得税
  • 住民税

所得金額の計算方法

では、実際のところ、持ち家を貸すことで得られる所得金額は、どのように計算されるのでしょうか?

具体的な数字を当てはめてシュミレーションしてみましょう。

収入
家賃 110万円
共益費、管理費 12万円
礼金 30万円

合計:152万円

必要経費
固定資産税、都市計画税 6万円
住宅ローンの利息 30万円
管理費用 5万円
広告費用 10万円
減価償却費 40万円
修繕費 7万円
損害保険料 2万円

合計:100万円

所得金額
収入 152万円
必要経費 -100万円
所得金額 52万円

合計:52万円

一つ一つの項目に数字を当てはめることで、所得金額は52万円と計算できました。

所得金額が20万円を超えたので、確定申告が必要となります。

確定申告をしなかった場合の罰金

もし、所得金額が年間20万円を超えているにも関わらず、無申告(確定申告を提出しない)でいると、罰金が発生する可能性があります。

具体的には、税務調査が入って、未納付の税金に対して最大20%の罰金(無申告加算税)が科せられることになります。

  内容 税率
無申告加算税 申告期限までに申告しなかった場合 15%(50万円以下の部分) 20%(50万円を超える部分)

無申告の税務調査では、基本5年間にさかのぼって調査されます。

そして、税務調査で無申告が発覚すれば、5年間の「未納付の税金 + 罰金 + 延滞税」を基本は一括で納めなければなりません。

もし、この追徴課税を支払えないでいると、最悪の場合”財産の差し押さえ”もありえます。

税務調査を過剰に怖がる必要はありませんが、そのような予期せぬトラブルに巻き込まれないためにも確定申告書の提出をおすすめします。

青色申告では10万円の控除が使える

持ち家を1軒だけ貸す場合は、確定申告(青色申告)をすることで10万円の控除を使うことが可能。

その分、税金の負担を減らすこともできます。

例えば、先ほどの「所得金額の計算方法」に当てはめてみると、

所得金額 = 収入 − 必要経費 - 控除 = 152万円 - 100万円 - 10万円 = 42万円

となり、所得金額を52万円 → 42万円に減らすことが可能です。

確定申告の種類

税金の控除が使えるかは、確定申告の種類によって異なってきます。

まず、持ち家を貸すことで得られる所得は「不動産所得」として課税されます。

不動産所得を確定申告する場合、確定申告は、

  • 白色申告(控除なし)
  • 青色申告(控除10万円)
  • 青色申告(控除65万円)※5棟または10室以上

の3種類から選ぶことができます。

最も節税できるのは、青色申告(65万円の控除)ですが、これは、持ち家を1軒貸すだけでは使えません。

5棟または10室以上を貸して”事業的規模”にする必要があります。

なお、事業的規模になれば、家族に支払った給与を経費にできる「専従者給与」も使えるようになり、より節税効果も高くなります。

不動産所得は給与所得と合算される

現在、サラリーマンで持ち家を貸す場合は、不動産所得と給与所得が合算。

その合算された所得金額に対して、累進課税によって所得税の税率が決まります。

所得税の計算方法

累進課税による所得税の税率の変化は、国税庁が公表している「所得税の速算表(平成27年分以降)」で公表されています。

ご覧いただければ分かるとおり、所得金額が増えるほど税の負担が多くなることが分かります。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

例えば、

  • 給与所得:500万円
  • 不動産所得:100万円

の場合、所得税はいくらになるのでしょうか?計算してみましょう。

課税所得

まずは、所得税を計算する元となる”課税所得”を算出します。

課税所得 = 給与所得 + 不動産所得 = 500万円 + 100万円 = 600万円

所得税

先ほどの「所得税の速算表」を見て、所得税の税率を確認します。

課税所得が600万円ですので「330万円を超え 695万円以下」の項目を確認すると、

  • 所得税の税率:20%
  • 控除額:42万7,500円

と分かります。

所得税 = 課税所得 × 税率 - 控除額 = 600万円 × 20% - 42万7,500円 = 77万2,500円

所得税は、77万2,500円と計算できました。

※上記は、あくまでも参考です。実際には、各種控除(基礎控除、配偶者控除、社会保険料控除、生命保険料控除)や復興特別所得税なども考慮して計算する必要があります。より細かい計算が必要な場合は、税務署や税理士に相談をしましょう。

不動産所得が赤字なら節税できる

確定申告書の作成は、税金を払うためだけではありません。

持ち家を貸すことで得られる「収入」より「必要経費」が高ければ、税金を減らすことも可能です。

実際、不動産所得が赤字だったことで、どのくらい所得税を抑えられるのか?見ていきましょう。

  • 給与所得:500万円
  • 不動産所得:−50万円

とします。

  給与所得 給与所得+不動産所得
給与所得 500万円 500万円
不動産所得 0円 −50万円
課税所得 500万円 450万円
所得税 57万2,500円 47万2,500円

※上記は、あくまでも参考です。

不動産所得が赤字になっていることで、所得税の負担が10万円減りました。

さらに全国一律10%かかる住民税の負担も減らすことができます。

持ち家を貸すことで得られる所得金額が20万円を下回った場合は、確定申告書を提出する義務はありません。

ただ、所得金額が赤字になる場合は、給与所得と合算されて税金の負担が軽くなることもあります。

最後に

持ち家を貸したときの税金についてご理解いただけましたか?

初めて持ち家を貸そうと考えている方は、税金の他にも、色々な疑問や不安があるかと思います。

「持ち家」という大切な資産を活用して、家計の支えになるように一つ一つの問題点を着実にクリアしていきましょう。

「持ち家を貸したいけど、何から始めればいいだろう・・・。」など、ちょっとした疑問もお気軽にご相談ください。

弊社は、これまでに多くのお客様に部屋を案内してきた経験や管理会社で培ってきたノウハウを活かし、持ち家を最大限資産活用するためのサポートいたします。

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