- 不動産相続
- 最終更新日:2018/05/14
相続した不動産を賃貸に出すときの流れ【売却と迷ったときの考え方】

「親が亡くなって不動産を相続することになったが、すぐに売ってしまうのは親不孝な気がしてしまう。ただ自分では住まないので賃貸に出したい。そのときの流れや注意点について知りたい。」
そんな疑問に答えます。
本文の内容
- 相続した不動産を賃貸に出すときの流れ
- 相続した不動産を賃貸物件にするメリット
- 相続した不動産を賃貸物件にするデメリット
- 不動産を相続、賃貸か売却か迷ったときの考え方
弊社は創業して今年で11年目になります。地域密着型の不動産会社として、今まで相続した不動産に関するご相談も多く寄せられています。そのなかでも、不動産活用として賃貸に出す場合のことをわかりやすく解説します。
1.相続した不動産を賃貸に出すときの流れ
順番にみていきましょう。
STEP1.相続登記で不動産の名義を変更する
親が亡くなって相続した不動産を貸し出すときに忘れてはならいのが不動産の名義変更(相続登記)です。相続登記は法律で期限が定められているわけではなく、相続したものの名義は亡くなった方のままという不動産は今でも多く存在しています。
しかし賃貸に出すならば、貸主が本当に不動産の所有者であることを証明する必要があります。そのため、まずは不動産の相続登記を行います。
STEP2.相続した不動産に関する資料を集める
賃貸に出したときの賃料査定、収支シミュレーションをより正確に行うために、家に関する資料を集めます。
まずは、土地の測量図や境界確認書です。
一戸建ての場合は家を建てるときに作成したはずのものです。どこからどこまでが「自宅」として貸し出すことができるのか、その面積は何平方メートルかということが記載されています。
そして、建築確認済証および検査証、建築設計図書も手元に用意します。
これらの書類によって、自宅が建築基準法の基準を満たして建てられていることを証明することができ、建築設計図書から正確な広さや間取りがわかります。
また過去にリフォームをしていれば、そのときの設計図や工事記録の資料も探しましょう。ただ親が建てた家ということで、こうした資料が見つからないことがあると思います。ですが資料は再発行したり、測定し直したりといったことで対応できますのでご安心ください。
こうした手順は手間もかかるものなので、このタイミングで不動産会社に相談することもおすすめします。弊社でも無料で相談対応させていただいております。
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そして資料を集めたあとの流れは、持ち家を貸し出すときと同じです。
周辺の賃貸状況も考慮しながら収支シミュレーションを行います。そして実際に不動産会社に賃料査定をしてもらったあと、賃貸条件を決定して入居者の募集を行います。詳しくは下記の記事をご覧ください。
» 持ち家の貸し出しは8つの手順で完了します【ローン支払い時は注意】
2.相続した不動産を賃貸物件にするメリット
一番のメリットは家賃収入を得られるようになるということです。
特に一戸建てのような家を借りる入居者は長く住み続けてくれる傾向が強いので、一度契約を結んだあとは、長期間での家賃収入が見込めます。また、賃貸契約した家は相続税の評価が下がるので節税にもつながります。
特に、親の家を取り壊すのは気が引けるから残しておきたいけど、固定資産税などの負担が大きいのも困る、というような場合には、大きな利回りを狙うのではなく、収支で少しプラスになる程度で家賃などを設定すれば借り手もつきやすいでしょう。
家計の負担なく、思い出がつまった家を維持することができます。
3.相続した不動産を賃貸物件にするデメリット
賃貸物件にすると、入居者が決まらなかったり、設備トラブルがあったりしたときに収支が赤字になってしまう可能性があります。そうなると家賃収入で家計の足しにするはずが、負担になってしまいます。
そして人に貸している間は、たとえ自分が所有する物件だったとしても好きなタイミングで戻ることはできません。もしいずれは自分が住むことも検討しているのであれば、定期借家契約にした方がいいですが、借り手がつきにくかったり、相場よりも家賃を下げなければならなかったりといった対応が必要になります。
また入居時に審査はするといっても、必ずしも入居者がトラブルを起こさないとは断言できません。近隣の住民とトラブルになると、その対応をオーナーとして行わなければならないなどの問題が発生する場合があります。
4.不動産を相続、賃貸か売却か迷ったときの考え方
まずは賃貸に出した場合と売却した場合で、総合的に手元にどれだけのお金が残りそうかを考えてみましょう。
壊したくないと思っていても、家を維持することは想像以上に費用も労力もかかります。そして賃貸に出す場合にはリフォーム代などの初期費用が安くない金額で必要です。それだけの手間をかけてでも残したいのか、ということも一つのポイントになるでしょう。
また、賃貸として需要がある立地・条件の物件で、まとまったお金が早急に必要なわけでもないのであれば、売却よりも賃貸に比重を置いて考えてみてもいいです。
ただやはり実際に賃貸にする場合には、この記事で紹介したデメリット以外にも確認するべきポイントが多くあるので、賃貸か売却か迷ったときは、自分の中で大きな方針だけ決めて、プロの不動産会社に相談することがおすすめです。
特に賃貸を考えている場合は、大手よりも物件の所在地の地元の不動産会社の方が周辺環境などの事情に詳しいことが多いので、より的確な考えを聞けるでしょう。
弊社でも相続した不動産の取扱いについての相談を受け付けております。無料ですのでお気軽にお問い合わせください。
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5.まとめ
相続した不動産は賃貸として上手に活用できれば、生活を豊かにしてくれる資産にもなります。
親の家を賃貸物件とするときには、今までの感情も入り込んでくることは仕方がないですが、賃料などはできるだけ感情は別にして、入居者が決まるかどうかという視点で考えることが大切です。
あとから後悔しないように、事前に賃貸のメリット・デメリットを理解し、収支シミュレーションをしっかりと立てておきましょう。

フクマネ不動産 編集部

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